『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』@池袋新文芸坐 [映画・DVD]
新文芸坐の「アキ・カウリスマキ監督作品4本立てオールナイト」の1本目。
フィンランドの実在のバンドと知って軽く驚く。
ひさし頭&とんがりブーツにサングラスの集団。見た目からして、面白すぎる。
物語は、悪徳マネージャーに連れられて、アメリカで成功するべく旅に出るメンバーたちの道行き、と、簡単に書けてしまうのだが。
ロシア(?)>ニューヨーク>メキシコ、という道行きが、微笑ましくも面白い!
メンバーたちが素のままというか、大袈裟な演技をしていないだけに、ひとつひとつの出来事やシーンが、より一層「おもしろく」感じる。
たとえば。
凍りついたまま仮死状態で棺おけ?に入れられて同行するメンバーがいるのだけど、棺おけから「にょきっ」とギターとひさし頭ととんがり靴が飛び出している。
それがごく普通に航空機のベルトコンベアに乗っていく・・・「止めるだろ、フツー」って突っ込みを入れる隙もないぐらい、可笑しい。
「お腹がすいた」と訴えるメンバーたちに、生玉ねぎを買い与えるマネージャー。自分だけ、隠れてパンを食べる。
メンバーは横一列に並んで、おとなしく玉ねぎをかじっている・・・「納得しないだろ、フツー」って突っ込みを入れる隙もないぐらい、可笑しい。
そんなことの繰り返し。 微笑ましく、私が好きなタイプの「笑い」を与えてくれる。
バンドが主役だけに、演奏シーンにはしっかり時間を取っている。旅の途中に立ち寄る町で、色々な曲を演奏。
閑古鳥がなくこともあれば、妙に盛り上がることもある。
最後は、メキシコでの結婚式で、ヴォーカリストを迎えてラテンな曲を演奏し、ドライヤーとウォッカで生き返ったギタリストも加えてハッピーエンド!?
悪徳マネージャーはなぜかさぼてんの向こうへ去り行き、バンドはメキシコでトップ10入りしたというテロップが流れる。
ずーっと楽しい気分のまま、1本観られた。
『モーゼに会う』も是非観てみたいと思った。
★★★★★★★★☆☆ 8
<一番心に残ったシーン>
ふと立ち寄ったガソリンスタンドで、同じ頭とブーツの従兄弟(?)に会うシーン。
でも、玉ねぎ一列喰いも捨てがたい・・・。
ほとんど覚えていないのですが、そこはかとないおかしさが蘇りました。
リンカーンもそのヘアスタイルで、写真に納まっていましたよね?
なんともいいかんじの映画ですね。
by らいみ (2007-05-24 22:25)
そうそうそうっ! 犬すらも、その髪型なんですよね!
ユーロスペースで「カウリスマキ週間」がありまして、「モーゼに会う」も観られそうです。
てか、6月後半、ユーロスペースに日参・・・?
by 岩飛筆銀 (2007-05-30 11:05)
ほお。いいこと聞きました(読みましたが正しい??)。
チェックしてみます!
by らいみ (2007-05-31 23:26)