『カスバの男-モロッコ旅日記』(大竹伸朗) [本・漫画]
- 作者: 大竹 伸朗
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/07
- メディア: 文庫
先日の、トークショーの際に、青山BCで購入。
モロッコには常々行って見たいと思っているせいもあるし、表紙の猫に招かれたような気もして。
単純な日記のようで、そうじゃないところが面白い。夢の話とか、脈絡なく出てくるし、素直な感想のようであり、演出が入っているようでもある文章と、スケッチ画がたくさん収めてある。
いくつか、赤線を引きたくなるような文章に出会えた。
全面的に賛同はしないけれど、私が好きなタイプの旅をする人だと思った。
わからない音楽用語とか出てくるんだけど、わからないのに、読んでいて違和感がない。不思議。
「そうそう、ハエがやたら気になって、ハエの世界について考えたりしちゃうよね」とか、妙に納得したり。(私はインドでハエについて考えた)
感覚的に好きなタイプの文章なんだろうなあーーー。共感とか納得を越えて、読んでいてニヤニヤしちゃうような感じ。いつでも取り出せる場所に置いておいて、時々眺めたくなるような本。
解説を寄せている角田光代さんは、この本を読んで、モロッコに飛んで行ってしまったそうな。とても、よく、わかる解説だった。
★★★★★★★★☆☆ 8点
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