『幸福な食卓』(試写会) [映画・DVD]
ネタバレあります。これから鑑賞予定の方は、読まない方が良いかと。
原作を読んだことがないのだけど。予告編では、「今日、父さんは父さんをやめます」という台詞が印象的だったし、家族再生の物語、大人の(父さんと母さんの)物語だと思っていた。
違いました。どちらかと言えば、『セカチュー』や『今会いに行きます』に近い青春恋愛、片方亡くなっちゃって涙涙。
どうも、家族は添え物という印象。
幸福な食卓とは、支えあう家族の食卓のことなのかなー、とは思いましたが。
主演の若い二人はさわやかで好感度も高かったけれど、お話としては中途半端というか・・・視点がずれているような気がしてしまった。
父さんをやめてフラフラした父親が、どうしてまた父親(そして仕事)に戻ることにしたのか。離婚したわけじゃなく、パートしながら一人でアパート暮らしをしている母親が、どうして戻ってくる気になったのか。そのへんがよくわからない。
キーパーソンとしてでてくる兄の彼女、はなかなか良いキャラで、ぐぐっとくる言葉を吐くのだけれど、実態がいまひとつつかめない。
彼が彼女に言う「おまえって、知らないところで、色々と守られているんだよ」という意味合いの言葉も、響いてくるし、ほかにも「ほお」と思う台詞は多いのに、全体の方向性がちぐはぐというか。
ラスト、主人公が元気を取り戻すべく道を歩いて行く長いカット、ミスチルの歌が流れる。先日書いた、みうらじゅんさんの「泣き映画のエンディングは声の高い男」を思い出して、ちょい笑い。桜井さんも、声高いやね。
悪い印象は受けないけれど、青春本を1冊読んだかなー、ちょいとぐぐっときて、でも一週間後には忘れてしまいそう、な、映画でした。
★★★★★☆☆☆☆☆ 5点 フレッシュな主役2人に★1つおまけ
原作を読んでみてください。すごくいい話ですよ!!
絶対、原作のほうがいいです。
瀬尾まいこさん独特の世界にひきこまれるかんじ♪笑
by ともちャん (2007-07-23 23:30)